【資料室】 スピーカーのネジ

スピーカーのユニット取り付けネジを交換すると、音が変わるという手法。
2000年よりも前に、多くの方が行なっていたように思う。

音が良いとして有名な素材には、ステンレス、真鍮、チタンなどがあり、メーカー採用されているネジもある。

それぞれの特徴を以下に述べるが、バランスが良く欠点の無いネジを、必要性に駆られてGCWが開発した。

・ステンレス…音が硬い、冷たい
・真鍮…キンキン、カンカンとやかましい
・チタン…音がスカスカで軽い

これらの特徴は、それぞれの素材が持つ長所を十二分に打ち消すくらいのマイナス要素である。
特に、これらのネジを用いることで生じるマイナス要素は、他の部分で打ち消すことができず、その素材のネジが存在するだけで、システムの中には永遠と「それらの音」が残り続ける。

非常に問題である。

同時に、「良い音のネジが存在する」ことのメリットの大きさは、疑う余地がない程に確信的なものとなった。

GCWでは、クライオ処理とは違うのだが、物性を変化させる為に、熱的・化学的な処理を行なって製品化している。それらを総称して「GCW処理」と名付けて、金属部材全般に処理を行うことで、万能な音の素材を開発した。

広く認知されている素材、音の良いとされる素材を集め、全てに対して同条件でのGCW処理を行なった。基本的には音が改善されるものの、変化幅に差があり、例えば、ステンレスや真鍮は効果が少ない。
また、チタンに至っては、元々の音の悪さが影響して、GCW処理で良くなる変化など微々たるものだった。

実は、全く期待していなかった「鉄ネジ」が、GCW処理との相性が非常に良く、音も元の鉄から想像出来ないものとなった。以降、あらゆる鉄ネジをGCW処理して、SPユニットの周囲などに広く使うようにした。

この変化幅というのは、SPユニットを同じメーカーの最上位モデルに変更したような変化をもたらすだけでなく、欠点を消してしまう。たかがネジ、されどネジ。お手軽な手法だが、非常に効果が高い。

トルクレンチの使用に関しては、GCW独特のトルク管理法がセオリーとして確立しているから、ブログ上で書くことは出来ないが、
トルクレンチをお持ちの方は、おおよそ80c・Nm、85c・Nm程度で締め付けていただければ宜しいかと思います。

【資料室】 アース

オーディオ用のアース工事は、馬鹿げたほどに労力と金をかける人、
または、何の効果もない仮想アースに走る人、に分かれています。

まず、仮想アースといって、植木鉢にアース線を突っ込んだり、ガラス瓶にステンレスタワシを詰め込んでアースと考える方々がいますが、アースの本質を理解されていない。
アースというのは、「地面を経由してぐるっと一周する」からアースとして機能しているのです。壁コンセントの電気というものは、実は地面も繋がっていて、地球を含む電気回路を家電に供給しているのですが、地面に向かって異常な大電流が流れることを「地絡」と言い、漏電遮断機が電力を遮断します。

電気もアースも、地球を経由するものであって、ぐるっと一周する。この本質を満たさないものをアースとは言いません。極論、仮想アース(ガラス瓶)の一方にアースを繋ぎ、もう一方から機器に還流するのなら、アース類似とは言えるのかもしれませんが、実際のところ何の効果もなく、近年の高周波通信(無線通信、Wi-Fi、など)の電波を受けて、アンテナつまり受信機として機能するのが関の山でしょう。
つまり、アースではなく、害になる・・・という盛大なオチがあります。

GCWの試聴室で確認したところ、アース工事はD種設置で十分です。
回路ごとに1本ずつアース棒を打ち、その距離は30cm程度ずつ離しています。
これで音質的には十分ハイエンド以上のものが再現されていますから、特段これ以上こだわる必要性はないのだと判断しました。

一般の方はご存知ないのですが、アース棒を連結して打ち込んでいくアース工事について。
実は、アース棒の連結部分から腐食していくことを電気屋さんは知っています。
つまり、そのアース工事は、一定期間しか保たないんですよ。
連結部から腐食するということは、5本連結しても機能するのは1本分です。

酷い例になると、炭を撒き、塩を撒いて抵抗値を下げるとか。
家の基礎大丈夫ですか?塩ですよ・・・

普通に考えましょう。

【資料室】 屋内配線

オーディオ用屋内配線について、金額も目的とするところも違う、いくつかの手法があります。

・数千円/mのオーディオ用電気ケーブルを用いる屋内配線
・通常のVVFケーブルで配線
・CVケーブルで配線
・CV-Sケーブルで配線(シールド付きのCV線)
・極太CVケーブルによる配線
など

この中で、オーディオ用として音質基準を満たすことを確認したケーブルは、
・CV-S 2.0Sq による屋内配線です。
 ※大電流機器には、CV-S 2.6Sqをお使い下さい。しかし若干ながら、高域の伸びやヌケが劣ります。

まず、オーディオ用の高価な屋内配線は、必要かと言われれば、そこまでの必要性を感じません。
せっかく引くのにVVFは論外ですし、音的にチェックしたところ、CVケーブルも「悪くはないけれど、劇的に良くもない」程度です。

CV-Sのシールド層も簡易接地(アース工事)を行なっていただく、CV-S 2.0Sqの屋内配線は、音的にも基準を満たしています。またケーブル単価としても、オーディオ用より随分とリーズナブルな価格帯です。
その価格差というものを、複数回路引くという費用に回していただきたいと思います。

例えば、
・アナログ回路
・デジタル回路
・200V回路
など、十分な壁コンセントをご用意ください。

当然のことながら、用途別で複数回路を新設する場合、ケーブルの長さが必要になります。
この時、オーディオ専用屋内配線材のコストが、なかなか厳しく反映されます。

それなら、我慢して「オーディオ専用電線で1回路を引く」よりも、
「CV-S 2.0Sqで3回路、4回路と引く」方が、音質的にも有利になります。

【資料室】 SPと壁との距離は?

SPと、壁、床との距離についてのお話です。

壁や床に近付けることで大きく変わるのが低域です。
ちょっと失念しましたが、1つの「面」にSPを近付けると、低域は3dBか6dBずつ増幅されます。
横と奥の壁に近付けて、床から離した状態は、2乗分に増幅されます。
床置きで、横も奥も近づけるなら、3乗分に増幅されるという法則があります。音響学の分野ですね。

あまりにも低域が寂しいなら、壁に近付けるのも一つの手段。
逆も然り。

私の考えを申し上げれば、
・床からは離す
・奥の壁からは離す
・横の壁には近付ける
が、宜しい気がします。

このルールには明確な理由があり、Spec.Cフルオプションあたりから上のグレードで、明確化する現象によります。
「横の壁に近付ける」、これを正しく言い換えると、=「SPの左右の間隔を限界まで広げる」となり、
Spec.Cフルオプションあたりで、確実に世界ナンバー1の情報・純度・サウンドステージを満たすことから、「演奏者や歌手が存在する空間を広くとらなければならない」環境が必要とされます。

オーディオシステムの概念として、従来の考え方、従来の水準であるうちは、ある程度、従来のセオリーが通用します。従来の概念を超える再生能力を満たした時に、新たな知見が必要になります。

【資料室】 SP設置の位置

スピーカーを置く場所として、定在波を気にされる方が多いです。
それ以上に気にして欲しい部分があります。

お願いだから、左右の環境を近付けて・・・ということです。

一時期、流行ったかもしれません。部屋の角を中心にして、SPを配置すると言う方法。
この場合、左右の環境がズレすぎて、サウンドステージが著しく崩れます。やめてください。

一方で、SPの右や左方向が大きく開いて、他の部屋に繋がっている場合があります。これは、さほど気にしなくて良いです。
例えば、室内で生演奏を行う場合、左右ともに空間が空いているか、あるいは片方はしっかりと空間が空いていることでしょう。音は、左右のどちらかには抜けていきます。生演奏として考えたら、至って自然なことです。そして、マイクの設置位置としても矛盾しない。

逆に、部屋の角でライブを行う人はいません。

これが根本的で致命的な相違点です。そもそも、角にSPを配置すること自体がナンセンスと言えます。

部屋の角にSPを配置した場合、一次反射以降すべてがメチャクチャになります。
「定在波」という「木」を見て「森」を見ない、良い例です。

とても簡単に申し上げれば、見た目のいい場所にSPを配置してあげれば良いです。
壁際や四隅に押し込んだりせず、多少の空間を設け、少しだけリスナー側に向けてあげる。
定在波が気になるのなら、少しだけSP全面を持ち上げてあげれば良い。持ち上げ幅は、10円玉の厚みで十分です。それで、驚くほど床ー天井間の定在波を軽減できます。

資料室、ええやろ?笑

古い情報も修正しなきゃならないから、資料室のカテゴリを作りましたが、
良いでしょ?こういう情報。笑

HPにもまとめて載せようと思います。

GCWの音が、本当にハイエンド以上なのか?実際に聞かれて判断してください。

私は自覚しているから、正直に書きますが・・・
音を作ったことがある、音を作っている最前線の方ほど、GCWのブログは信じがたい・眉唾のように感じられるはずです。

ハイエンドの音を作るのは、本当に難しいです。
どこかに欠点が生じるのが当たり前です。
万能に全ての種類の音を出し、柔らかさと硬さを備え、相反する2つ以上の音を同時に鳴らすことが物理的にも不可能な領域だという認識は、誰もが持っている常識のようなものです。

矛盾すぎる情報を発信してる認識はありながら、音は「矛盾という不可能を可能にした」という現実があります。

私自身の考えでは、Spec.D以上の音は予見しておらず、実現できると思っていなかった。
だが、それが可能だった。
現実を体感すれば、真偽は明らかになります。
しなければ、「信じられない」で終わってしまう。

ある程度の現実味がある話は、信用性を帯びますが、
現実性がないと思えるレベルには、信用性が付帯されません。

とにかく聴いてから、ご判断をされてください。
聴くのはタダです。

試聴に金を取る場所もあるようですが、うちはタダです。

実は、「驚かれるリアクション」が愉しみで、試聴料金を頂く気も起こりません。

【資料室】 響きを追加する

これも鬼門の話です。

「響きを追加する」系のアクセサリーなど、たぶん存在しますよね。
良くないです。

響きと言っても、私ども音楽を聴く側が欲しい響きは、楽器の残響やコンサートホールの響き、教会系の残響音、それらであります。

「アクセサリー固有の響き」なんて、全く要らないんですよ。

普通に考えよう。
その発想はゴミです。

なによりも、システムをちゃんと作れば、十分な響きは再生されます。

・部屋で変なことをせず(吸音病と拡散病という、病的な心理)
・アクセサリーで響きをつけない

これが基本になります。

【資料室】 部屋の設計

オーディオルームを1から作る時、避けるべきこと

・高い天井高
・吸音面と反射面の共存

これらは、マジでやめた方がいい。
システムの音がひどい時は、それでもいい。
しかし、ハイエンドをしっかり鳴らすような環境を想定するなら、NGの代表例です。

電源(屋内配線)は、
・2.0Sq CV-S(シールド)で、音的にはバランスが良い。
たぶん、2.6Sqは要らない。
しかし、例外的な部分も考慮して欲しい。
大電流を使う機器がある場合は、2.6Sq CV-Sも引くべき。

例えば、モノラルパワーアンプでアホみたいに電気を食うタイプを数台置くとか、
もちろんエアコンも2.6Sqですよね。

デジタル・アナログのコンセント分離はした方がいいと思う。分電盤から分けて、それぞれを独立回路として引く。

200V・デジタル・アナログ・(大電流2.6Sq)でいいんじゃないでしょうか。

もちろん忘れずにいて欲しいのは、リスニングチェア側に豊富なコンセントを設置すること。
テレビを一緒に置くことも想定して、SP・アンプ側にも日常使いのコンセントを豊富に配置しましょう。

あとは、床の強度。
束を初めから増やしてもらう。フローリングを支持する木材の本数を増やしてもらうなど。

ぶっちゃけ、オーディオボードに金をかけるよりも、部屋そのものの強度をあげた方がいいです。

【資料室】 インシュレーター、制振剤

インシュレーター、制振剤について

インシュレーターにおいて、鬼門というべき形態が存在する。
それは、制振系のもの。
同じく、貼る・巻く・置くなどによる制振系アクセサリーは、ほぼ確実に地雷だ。音を殺す。だから、それ一つの存在がシステムを破壊する。

インシュレーターについて、明確な解はない。
逆に言えば、それなりのものは、いくつかあるだろう。
しかし、インシュレーターというジャンルに「GCW基準の」激変があるかといえば、おそらく無い。
インシュレーターは影響する程度の効力に、激変レベルの効果はないということです。

基準として、GCWアンプのオプションであるインシュレーター@1万円をお使いいただくのは、一つの選択です。あれは、特殊な処理をしているから、音が違います。

一方で、SP付属のスパイクがある場合、可能な限り使用が望ましい。
低域も完璧に駆動する上で、スパイクがあるということは、低域のダボつきを制限する。
シャープにシェイプアップされ、音階が明確になる。

少し脱線するが、浮遊系のオーディオボードもGCW的にはNGです。
音の面では決して悪くないんだが、なんかおかしい。音が変だ。
まあ、そうだよね。音を聞きながら微振動で ゆっさゆっさ と揺れていたら、目眩みたいにならん?
眩暈の初期症状がそんな感じでしょ。たぶん、脳の中で相互的な結びつきが生まれて、目眩と音楽を聴く行為がリンクするだろ。脳って、そんな構造。それもNGな理由の一つ。

【資料室】 ルームチューニング

資料室というカテゴリーを作ったので、いいこと・わるいことをまとめていこうと思いました。

オーディオにおける部屋づくりは、これまで吸音と反射を組み合わせたスタイルが主流です。特に、SP近傍はより一層激しく、吸ったり反射をさせる。これが良くない。

吸音させる行為の裏には、「音がきつい」「音が刺さる」という現象があって、今でも確認されるオーディオ機器が存在する。システム側の問題を部屋で解決しようと試みた結果が、吸音と反射の乱用です。

普通に考えたら、そうでしょ。
キンキンした音は聞けないから、吸音する。反射で散らす。

つまり、システムに問題がなければ、吸音と反射は、実害でしかない。

特に最悪なものは、
1)SPまわりの吸音(横、後ろ)
2)SPまわりの反射材(棒を組んだような凹凸型のもの)
である。

SPまわりの吸音は、オペラ歌手でさえステージ上で歌いにくくなるほどの実害を及ぼす悪手であり、
SP周りの反射に関しては、反射特性がメチャクチャで到底まともな思考回路に基づいた製品とは思えない。

コンサートホールの一部には、2)のような構造を壁面に持つホールが存在するが、部屋とホールは大きさが違いすぎるんです。ホールにとっては、あの構造とあの大きさでいいのだが、部屋に持っていくのはナンセンス。
頭が悪いか耳が悪いとしか思えません。